パダワンとはスターウォーズに登場する戦士で、修行中の身の戦士の事です。私の仕事の車に関係する”ガレージ”を付け、初心に返る意味で、屋号にしてます♪


by deshi-mie
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32. ドラマ

翌日、警察発表で詳細が分かった。

動機は木村が在籍していた会社の娘と結婚して、会社をのっとるつもりだったが、ジャパン・データ・ソフトの息子と縁談の話があり、それを邪魔する為だった事。
サブリミナルのドラマの主題歌は、番組終了後は殆ど着メロから姿を消すと思い、確率的に、少人数の人間が事故に遭えば、十分噂だけでジャパン・データ・ソフトにダメージを与えられると考え、サブリミナルを仕掛ける時期を番組終了約一ヶ月に設定した事。
こんなに長期間、大勢の人が死ぬのは予想外だった事。
それは、ちょくちょく着メロを変えるのが面倒くさいと思っている人達、ほんの一部の一発屋のファン達によって引き起こされていた。

しかし木村は、本当の動機を言っていなかった。それは、友助を放したく無かった事だった。
友助を本当に愛していたのだ。
正直言って、社長の娘でなかったら、由香は妬ましい存在だった。殺してでも友助を取り戻したかった。
しかし、金と名声と男を全て満たす方法は、木村には他に思い付かなかった。
皮肉な事に、『死』のメッセージは一部の人々に届いたが、友助に未松の思いは届かなかった。

友助が見た免許証は、旧姓に戻した際に、裏に警察によって変更手続きが行われていた。

友助が心配する携帯。それは証拠品として、ビニールに入れられ保管されていた。
そして、ウイルスが全てを壊しきっていた。

逮捕から五日後、過去のジャパン・データ・ソフトをクビになった、間堀殺しも自供した。
過去を辿って行くと、間堀との接点が出てきたからだ。
あの時も名声欲しさにジャパン・データ・ソフトの情報を間堀に盗ませたが、この事が明るみに出るとまずい為、踏み切りで間堀を突き飛ばし、自殺に見せかけたのだった。
その時の情報のお陰でMimatsu@の社長に気に入られ、婿入りする事が出来た。
しかし、欲望が衰える事を知らない木村は、次のターゲットに南城を選んだ。
さりげなく南城に近づき、多額の契約金と給与を約束され、ヘッドハンティングされたのである。当然、Mimatsu@の社長は怒り、娘と別れさせた。
木村がチーフをしていた開発も、ベースはMimatsu@時代の研究だった。

ちなみに、由香が木村から貰ったDVDも証拠品と言う事で調べられた結果、サブリミナルを使い、自分の写真やメッセージで、由香の気を自分に向かせる細工がしてあった。
当然、潜在意識レベルでメッセージとリンクしていないので、効果はなかった。

一方友助は、全てが片付き平和な日々を送っていた。相変わらず亜由美はただのメル友だった。結局、社長の成田の思惑通り、今回の噂で南城の所の契約相手が、ジャパン・データ・ソフト以外いなくなり、めでたく契約更新となった。しかも格安で。
しかしお互い様と言う事で、南城の所も予定通り、資金面でジャパン・データ・ソフトがバックアップしてくれるので助かっていた。
ジャパン・データ・ソフトも噂が携帯のせいでは無いと誤解がはれ、元の業務に戻りつつあった。

村松達もまた、次々と起こる犯罪の捜査の為走り回っていた。

友助と由香の仲も急接近した。そしてついに、来年結婚する事が決まった。


「世間を恐怖に陥れた噂は消滅した。」


黒のバックに赤い文字で書かれた終わりを告げる言葉。
次の瞬間、エンディングのテーマソングと共に、出演者等のテロップが上がってきた。

テレビを見ているカップル。
「とうとう最終回か。なかなか面白かったな。」
男が彼女に言う。
「そうねぇ。終わっちゃったね。来週から何観ようか?」
彼女が答える。続けて彼女が、
「でも、木村と未松が同一人物だったとはね。しかも未松は友助を愛してたなんて、あり得なーい。」
「だよなー。しっかし、これ観終わると、いっつも腹へるよな。もしかしてサブリミナル?」
そう言って笑う二人。
「あり得ないよ。それじゃ、コンビに行こうか?」
「おお、行こうぜ。」
そう言って二人はコンビニへ向かった。
何故かいつも行く近くのコンビにではなく、その先にある別のコンビニへ・・・。

誰もがサブリミナルに掛かる要素を持っている。
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by deshi-mie | 2005-06-21 12:24 | 小説 最終章