パダワンとはスターウォーズに登場する戦士で、修行中の身の戦士の事です。私の仕事の車に関係する”ガレージ”を付け、初心に返る意味で、屋号にしてます♪


by deshi-mie
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24. ブーム

ショップで携帯をいじくる友助。
「またかよ。」またまた圭太につっこまれる。もう日常的になった会話に。友助は全く気にしていなかった。由香に言われた事が気になって、あの日以来、未松の事を遠まわしに亜由美に聞いていた。
「いっつもメールばっかりで、全然逢ってくれないのね。でもいいわ。私の事を忘れていないって証拠だもんね。でも、そのうち食事でもしましょうよ。」
亜由美からのメールである。由香と付き合っている事は、亜由美には話していなかった。隠しているつもりはないが、話すつもりもなかった。由香に逢うまでは、亜由美も少し気に入っていたし、この関係が壊れて、未松の事が謎に終わってしまう事も避けたかった。
今日のメールには、此れと言って新しい情報はなかった。亜由美も昔の会社友達と、連絡し合っていなかった事もあり、電話やアドレスが変わっていたりで、なかなか情報が入って来なかった。あれきり未松からの連絡も無い友助は、別にどうでも良かったが、たまに経過を聞いてくる由香に答える為に、亜由美とメールをしていた。

「そういや、こないだの警察の人、サイトが怪しいって言ってたな。どのサイトなんだろう?」
圭太が友助に問い掛ける。
「知らないよ。噂って言ってたじゃん。」
友助が面倒くさそうに言う。
「え、知らないの?お前、テレビ見た?」
圭太が驚いたように言う。
「あれって、噂じゃなかったんだよ。警察が本当に捜査してたらしいぜ。」
友助の携帯をいぢる手が止まった。少し興味があるようだ。
「おい、どのサイトだよ。」
友助が乗り出して聞く。
「それは俺がさっきお前にした質問だよ!俺が知る訳無いだろ。」
当然の答えが返って来た。ふと、圭太は思い出した。そういえば、飛び込みが始まった頃、警察発表で、未確定だけど、占いが関係しているかも、みたいな事を言っていた事を。
友助に話すと、早速占いのサイト探しが始まった。圭太がもう一つ思い出した。
「そう言えば、あの警察の人、こちらの携帯でしか見れないサイトって言ってたな。」
「お、そうだ。そんな事言ってたな。」友助も自分の会社の携帯の事だったので、何気に聞いていた。
「それなら少ないんじゃないか?」圭太は急いで探し始めた。以外に、この携帯でしか見れない占いのサイトは、一件しかなかった。業務提携をしている所が、南城の所しかないので、当然と言えば当然である。

「さあ、いってみようか。」興奮して圭太が言う。
「ちょっとまった。」急に友助が止める。
「なんだよ?」勢いを止められた圭太が、不機嫌そうに言う。
「これ見て俺達死なないよな?」友助が心配そうに言う。
「いや、大丈夫だよ。きっと。俺達以外にも、何万人って見てる筈だよ。」
「そうだよな。でも、何かがきっかけで死ぬんじゃないのかよ。偶然俺達がそのきっかけを掴んでしまったら・・・。」友助の言葉が、圭太を不安がらせる。
「じゃ、じゃあ、どうすればいいんだよ?」どうしていいか分からない圭太は友助に助けを求める。
「二人で見れば大丈夫。か、な?」観たいが怖い友助は、自分でもどうしていいか分からなかった。
「それじゃ、観るぜ。」そう言って圭太は、占いのページを開いた。友助は目を閉じていた。そこは会員登録の画面だった。
「なんだよ。登録しないと観れないのかよ。緊張して損したぜ。」友助が言った。
「お前、緊張も何も目を閉じてたじゃんか。俺一人に呪いを掛けようとしやがったな。」
圭太がつっこむ。友助の行動は、ばれていた。
「冗談だよ。今度はちゃんと見るから登録しようぜ。」
ちなみに、携帯は圭太のである。
「よし。って俺の携帯でかよ?お前、マジで俺をはめようとしてない?」
不信感いっぱいの圭太。
「そんな事ないさ。さ、登録しようぜ。」
軽快に友助が言った。圭太は渋々登録を始めた。
「やっぱ、これってまずくない?」
今更だが、登録を完了した圭太が言った。
「大丈夫だって。よし観ようぜ。」
友助は少し楽しそうだ。
しかし、なかなかそのサイトに繋がらない。それは、圭太と同じ様に、昔の警察発表を思い出した、勘のいい世間の人々が、一斉にアクセスしているからだった。
「ちぇ。んじゃ圭太、宿題ね。」
友助が残念そうに言った。
「宿題って、俺一人で観るのかよ?」

確かに、怖いもの見たさで心霊スポットに集まる若者達みたいに、このサイトは一つのブームになっていた。
「明日一緒に見よーぜ。」
訴える様に圭太は言った。
しかし、振り返った先に、友助は既に居なかった。
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by deshi-mie | 2005-06-21 10:40 | 小説 第三章