パダワンとはスターウォーズに登場する戦士で、修行中の身の戦士の事です。私の仕事の車に関係する”ガレージ”を付け、初心に返る意味で、屋号にしてます♪


by deshi-mie
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7. 誤算

「この携帯の特徴はですね。」
友助はショップでお客に商品の説明をしていた。
そこへ友助の携帯が鳴った。
接客中は無視している。お客様第一がモットーである。
音からしてメールらしい。
「それじゃ、今日はカタログもらって帰ります。」

お客が帰ると、友助はメールを確認した。亜由美だった。あれから何度かメールは来るものの、まだ逢う約束はしていない。何より未松との事がまだ片付いていないからだ。
あれから1週間。全く未松から連絡が無い。そろそろ諦めてくれたのかな?いや、そんなに物分りがいいはずがない。そうだ、俺の親父の事も知ってたな。なんでだ?
友助は今日まで全く忘れていた。のんきな奴である。
「あ~ぁ。どうしようかなぁ。」
色々問題を抱えて面相くさくなっている友助に圭太が尋ねる。
「友助ってさ、男の俺から見てもなかなかかっこいいのに、なんで女いないの?作んないの?」人の苦労も分からずに気楽なやつだぜと友助は思った。
「ん~。今ちょっといいなって思ってるのがいる。」
「ほんとか?誰だよ?俺の知ってる奴か?」
いちいちうるさい奴である。
「いや、知らないよ。俺もこないだ逢ったばっかだもん。」
仕方なく返事をした友助に、またメールが届いた。未松だった。
「今日は逢えないか?」メールにはそれだけ書いてあった。友助は行きたくなかったが、話をしないと終わらないと思い、逢う事にした。

横ではまだ圭太が何か話しているが、それどころではないので、全く聞いていない。
「で、どうなんだよ?」圭太が聞いた。
「あ、ごめん。またバイトの依頼があったから聞いてなかった。」
「おい、いったい何のバイトだよ。この間はホストみたいなもんって言ってたケド。幾ら貰えんだよ。」
本当にしつこい奴である。
「そのうち教えてやるよ。」
教えるつもりもないが、とりあえずこの場をしのぎたい友助だった。

その頃木村は会社のエレベーターで由香と乗り合わせていた。
偶然ではない。由香の帰りの時間に合わせて待ち伏せしていたのだ。
木村が話し掛ける。
「社長から聞いてると思うけど、今日あたり食事でもどうかな?」
昼間の父親の話で、さらに悪条件になったとは知る由も無く、気軽に話し掛ける木村に、
「私、今度お見合いしますので、変な噂が流れると困りますので。」
木村は動揺した。結婚!?そんな話は聞いてないぞ。木村は動揺して、お見合い=結婚と思い込んだらしい。
「いつ決まったんですか?相手は誰ですか?」
由香からしてみれば、答えたくもなかったが、これでこの人も諦めてくれるのではと思い、
「ジャパン・データ・ソフトの社長の息子さんです。」
エレベーターが一階に到着した。降りて行く由香をエレベーターの中から見送る木村。
ショックを隠し切れない様子。
木村が降りないまま、エレベーターの扉が閉まった。
「それじゃあ、俺が社長になれないじゃないか。由香と結婚しないと駄目なんだよ。俺はこの会社のトップになるんだ。お前は俺の嫁になるんだ。ちぇ、あの社長も役に立たないなぁ。それに・・・。」
エレベーターの中で、木村は意味深げに呟いた。
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by deshi-mie | 2005-06-20 12:30 | 小説 第一章