パダワンとはスターウォーズに登場する戦士で、修行中の身の戦士の事です。私の仕事の車に関係する”ガレージ”を付け、初心に返る意味で、屋号にしてます♪


by deshi-mie
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5. 何故?

数時間後、ベッドの脇で服を着る未松の姿があった。
友助はいつも部屋に入ると未松が帰るまで、目隠しをするルールだった。

友助はまだ眠っていた。まだ薄暗い部屋の中、未松はいつも午前1時頃に帰って行く。
ごそごそ動き、目を覚ました友助に気付いた未松は、
「今日も最高だったよ。また来週位頼むよ。」
満足気な未松に友助は、別れを今言うべきか悩んでいた。が、口から出た言葉は意に反して、
「未松さんの事は、俺が一番分かっています。これからも宜しくお願いします。」
だった。やはり、この高額なバイトに理性が負けてしまった様だ。未松は、
「うちの会社の株が最近上がってね。会社からの報酬も結構来たんだよ。」
と言って、未松は友助に10万円を手に握らせた。
目隠ししたまま、札を数える友助。いつもより多い事に気付き、
「こんなに頂けません。いつも通りで結構です。」
と断った。断った理由は、このままずるずるとこの道に入りそうで怖かった事と、終わりを言いだし難い事だった。しかし、未松は
「いやいや、こんな事は君以外に頼めないからね。出会い系でも君以外はさっぱり。」
両手を上に向け、駄目だみたいなポーズをとった。

突然友助の携帯が鳴った、この音はメール?友助は全く無視していた。未松は、
「出なくていいのか?」
とメールである事に気付かない様子。メールは着信音がすぐに切れるので、電話ではないと気付いて貰えると確信していた。
「なんだ。メールか。女か?女もいいが、私から去って行かないでくれよ。」
笑いながら未松は言った。友助はマジでやばいと思った。女がいても来いと言う事は、こいつが死ぬまでか?金はいいが、この行為は精神的にも疲れて来た頃だ。やはり、今日、しかもタイミング良くメールが来た今しかない!友助は決心した。
「すみません、未松さん。もう、俺、これで終わりにしたいのですが・・・。今のメールも彼女だから。」
友助はとっさに、さっきのメールを彼女にしてみた。

未松が着替える手を止めて、ゆっくり振り返った。友助には見えないが、その顔は、少し怒っている様にみえる。が、財布を手にすると、
「なんだ、おねだりか?まだ金が足りないのか?そんなもん、言えば増やしてやるよ。」
そう言ってさらに5万円を握らせた。友助は必死に問い掛けた。
「何故、俺なんですか?また探せばいいじゃないですか?」
その答えは聞くべきではなかった。
「君が今までで一番良かったからさ。君は私の事は知らなくても、私は君の事を知っている。ジャパン・データ・ソフトの社長の息子って事もな。私も携帯使わせて貰ってるよ。」
と言って、携帯を見せる未松。もちろん友助には見えないが。友助は困惑した。何故知っているんだ?お互い何も明かしていないのに。俺は少し亜由美に聞いたが・・・。
「またゆっくり話そう。」
そう言って未松は部屋を後にした。何故知っている?どちらにせよ、もう一度きちんと話をしないとやばそうだ。

「今日は15万貰ったからいいか。」友助はつぶやいた。そして、亜由美の言葉が浮かんで来た。そうか、社長の家に養子に行ったんなら、次期社長?もう少し貰えそうだ。この件もだが、借金が大問題の友助に、「何故、自分の事を知っている」の解答は見付からなかった。
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by deshi-mie | 2005-06-20 11:56 | 小説 第一章